2020, Nov 05

早期教育で英語を習わせない

早期教育としての英語についての考えを並べてみようと思います。

赤ちゃんが生まれると気になり出すのが早期教育。その中でも英語は特に世間で関心の高い分野になっているようです。子供にやらせたい習い事のランキングを見てみても、英語教室の人気はとても高いです。そこで、早期教育としての英語についての考えを並べてみようと思います。

英語で苦労して欲しくない?

そもそも、子供が何の前触れもなく、英語を勉強したいという考えにはなりませんよね。親が英語をさせたいと思って、習わせると思います。そして、そういった親の考えで多いのが、「自分が英語に苦労したので、子供には苦労させたくない」というもの。これ、すごく違和感があります。

まず初めに、親御さんはどうして英語に苦労したのでしょうか?それは親御さんが英語に全く興味がなかったからなんじゃないでしょうか?そして、今でも自分が英語を勉強することに興味はない状況じゃないでしょうか?

基本的に勉強でも何でもそうだと思うんですが、興味のないものは身につかないですよね。子供が英語を身につけるためには子供が英語に興味を持って、英語を喋ることを楽しいと感じなければいけない。ただただ強制するだけでは、絶対に喋れるようにはならないです。

海外に興味を持てば、英語を勝手に勉強する

僕が海外に興味を持ったのは、中学校の英語の教科書にあった、マチュピチュの世界遺産の写真でした。初めてその写真を見た時に衝撃を受けて、世界にはこんな場所があるんだと感動しました。それから英語の授業の時間はずっとマチュピチュの写真を見ていました。

そこから海外への興味というのが強く出てきたんです。まだ、そのマチュピチュには行けていませんが、海外に行ってみたいという感情はそこが起源となっています。

そして、その感情は社会人になっても持っていて、仕事で希望を出して駐在員としてアジアで 3 年間働いていたことがあります。

チームのメンバーは全員外国人でコミュニケーションは英語。駐在員として働くまで海外に出たことはないし、英語も大学を卒業して以降使ったことがありませんでしたが、当たって砕けろの精神でコミュニケーションをとっていくと、案外会話ができます。2 年の間に日常英会話レベルであれば難なくこなせるようになってきました。

興味があれば、人は勝手に海外に行って勝手に英語を喋る。なので、親の仕事は子供に海外への興味を持たせることです。

優秀な翻訳機がどんどん出てきている

そもそも日本で英語を喋れるようになるメリットがどれほどありますか。Google の翻訳精度はどんどん向上していて、画面越しに写した文字を即時翻訳するまでになっています。同時通訳のアプリもたくさん出てきています。数年もすれば、もっと精度の高いアプリが登場して、日本にいる限りでは外国人とのコミュニケーションが必要な場面でも、アプリ越しにやればいい時代になると思います。

英語に興味のない人は、正直喋らずに外国人とコミュニケーションを取れる時代が必ずきます。英語に興味がある人だけ、英語を自分で喋ることでコミュニケーションをとってみたい人だけ、しっかりやればいい時代がきます。

英語を話せるようになって、どうなって欲しいのか

単に英語が話せるだけでは、何の価値もない時代がきます。翻訳だけなら機械がすべてやってくれるから。海外で働くときも、最も大事なのは仕事のスキルであって、英語スキルは最低限あれば問題ありません。

英語を話せるようになって、どうなって欲しいかまでちゃんと考えていますか。

我が家の場合

我が家の方針は、英語については特に早期教育はする予定はありません。しかし、子供には日本以外で生きていく選択肢も与えてあげたいので、海外に連れて行ったり、海外で知り合った外国人に会いに行ったりすることで、親が英語を喋れる姿を見せたいと思っています。

親が英語を喋るのであれば、自然と英語でコミュニケーションすることに興味を持ってくれると思います。親の背中を見せて育てたいですね。

英語でコミュニケーションをとるということがどういうことなのかを知った子供は、自分で勝手に英語の勉強をすると思います。もちろん、英語の勉強をするもしないも子供の自由なので、強制はしません。

最後に

英語を母国語として話さない人にとって、英語はただのコミュニケーションツールです。大事なことは英語を使って何をして欲しいのか。そこがはっきりしているかどうかではないかと思っています。