「漫画を読むとバカになる。」そんなことを言う人もいますが、僕はそうは思いません。
僕自身、漫画を読んで育ってきました。
母親が漫画好きであったため、小学校の頃から家には漫画があふれていました。(文庫を読むのも好きでしたよ!)
また、親の教育方針もあって、本や漫画は欲しいだけ買ってもらえる家庭でした。
そのため、週に 1 回は本屋に行って、文庫本や漫画本を買ってもらっていました。実家の屋根裏部屋には漫画が千冊以上溢れています。
漫画でも小説でも、自分の世界を広げることができる非常に良いツールだと思っています。
自分が生きてきて直に経験できることはとても少ないし、非現実的なことは経験できません。
しかし、本はそう行った非現実的なことでも、自分が経験しづらいことでも、疑似体験することができます。
漫画の方が視覚から入ってくる情報が多く、イメージしやすい利点があり、子供にはうってつけだと思います。
さて、今日は僕が読んできた漫画の中で我が子に絶対読ませたい自分の世界を広げてくれたと感じた漫画を 20 個ほど選んでみました。
どれもこれも甲乙つけがたく、ランキング形式にできなかったので、まさかのアイウエオ順で紹介したいと思います!
アイシールド21
アメフトの王道ジャンプ漫画です。とにかく熱い!登場するキャラクターそれぞれの個性が光り、村田先生の迫力ある画によって際立って面白くなっています。
高校生の時にこの漫画に出会いましたが、今まで読んだスポーツ漫画の中で一番好きです。
この漫画のテーマはジャンプの王道の「努力、友情、勝利」ですが、それに加えて「才能」というテーマがあります。
才能を持っているものと持っていないもの。この対比がたくさん出てきて、それぞれの人物が才能について考えます。
個人的にはヒル魔が大好きです。仲間にも自分にもストイックだけど、自分の才能の限界を知ってる。
そのヒル魔の名言「ないもんねだりしてるほどヒマじゃねえ。あるもんで最強の戦い方探ってくんだよ。一生な」 は心に響きました。
宇宙兄弟
最新刊が読めていませんが、宇宙について夢を持てる漫画だと思います。それもファンタジーとかではなくて、現実味があるので、本当にワクワクします。
宇宙には夢がありますよね。地球上は Google マップだったり、飛行機や交通機関でお金さえあればどこへでも行けるようなりました。
大昔の人が、地球上を冒険できたように、現代の人は広大な宇宙を冒険できる可能性があります。
宇宙にワクワクできる。そんな漫画です。
Q.E.D.
推理ものの漫画で一番好きな漫画です。
主人公の燈馬想は天才で 15 歳で MIT(マサチューセッツ工科大学)を卒業、日本の普通の高校に入学してきます。
そこから難事件を数学や物理学の知識を使って解決していくものです。
中学生の頃、この漫画を読んで数学に興味を持ちました。僕が理系に進んだのも Q.E.D.のおかげと言っても過言ではありません。(過言かも)
それだけ、数学の世界が楽しいものであると教えてくれた気がします。僕の数学の世界を広げてくれました。
この世界の片隅に
2016 年、映画が大ヒットしました。僕が知ったのも、恥ずかしながら映画化されて注目されてから原作の漫画を読みました。
その後、映画も見にいったのですが、原作も映画の素晴らしいものでした。
ポイントは戦争というものについて「戦争は悪い」などの直接評価をしていない点です。
あくまで焦点を戦時中に生きる広島の女性「すずさん」の日常生活に当てています。
それが、これから歴史に残るであろう名作となったのだと思います。
第二次世界大戦を直接語れるのは、僕のおじいちゃん世代が最後です。
その世代がいなくなった後に、戦争について語れる人はいなくなります。
この漫画は、「戦時中ってこうだったんだよ」というのを語ってくれます。それが読んだ人の世界を広げてくれる。そんな漫画だと思います。
シャーマンキング
普通の人には目に見えない世界。
僕が幽霊とか妖怪系のジャンルで読んだのって「地獄先生ぬ~べ~ (1) (ジャンプ・コミックス)」とか、「うしおととら(1) (少年サンデーコミックス)」などがありますが、その中でもシャーマンキングを子供に読ませたい。
シャーマンキングは日本の霊やコックリさん、陰陽師などからミカエルなどの海外の天使、アイヌの精霊まで、実在する名前でイメージしやすいキャラクターがどんどん出てくるので、僕にとっては日本や海外の神話に触れる最初のきっかけとなった漫画です。
ストーリーも面白かったし、完全版で最初から最後まで読み直したくなってきました。
7 SEEDS
世界崩壊後を舞台としたものは、ポストアポカリプスというジャンルになるらしいです。北斗の拳とかもそうですね。
そんな、ポストアポカリプス系ではセブンシーズが好きです。
「朝起きて外に出たらそこは地球が自然災害により崩壊した後の世界でした」という話です。
生き残った人たちと少しずつ知恵を出したり力を合わせながら、世界に何が起きたかを探っていきます。
まあ、ありえないんですけど、「もし自分がこんな状況に置かれたから」という妄想が捗ります。マジで世界が広がる気がしました。
ちはやふる
短歌を歌っていた時代ってすごいなと思います。
31 字の中に、自分の考えを直接表現せずに相手に伝える。超ハイコンテクストな言語ですよね。
その中でも百人一首は短歌のトップ作品。
僕も中学校の時に全首覚えました。
高校時代は学校で百人一首大会があって優勝もしました。
みんな興味がなかったので 100 首全部覚えていたのが僕くらいだったんですね。
ボロ勝ちでした笑
百人一首をやることはすごく好きなので、子供と一緒に絶対にやりたいんです。
百人一首を一緒にやってもらうためにも「ちはやぶる」で是非、興味を持って欲しい。そんな思いを込めて選びました。
D-LIVE!!
皆川亮二の漫画、「スプリガン (1) (少年サンデーコミックススペシャル)」も「ARMS(1) (少年サンデーコミックス)」も大好きです。
ストーリーがかっこよくて、絵の躍動感もすごい。ARMS の「力が欲しいか」というセリフ、僕も力が欲しかった!笑
そして、D-LIVE ですが、あらゆる乗り物を完璧に乗りこなす主人公、斑鳩悟(いかるがさとる)がいろんな乗り物に乗って戦う漫画です。
いろんな乗り物というは、例えばスノーモービルだったり、スーパーカブであったり、モンキーであったり、ショベルカーであったりと、身近なものが多めです。
でもそのドライビングテクニックが超絶です。
躍動感ある画が、ワクワクさせてくれます。
「こんな乗り物あるんだ」「こんな乗り方するんだ」そんな乗り物に乗るという世界を広げてくれます。
ナルト
説明不要の名作。主人公が出来損ないかと思いきや、どんでもない血統を持った人でしたという感じですが、大好きです。
忍法の技がそれぞれかっこいいし、「誰かのために頑張る、絶対に諦めない」というテーマがある気がします。
鋼の錬金術師
錬金術という言葉を聞くだけで、厨二病が抜けきっていない僕からしたらワクワクしてしまいます。
ストーリーも最終巻で完璧にまとめあげて終わるという、まさに傑作という感じがします。
「銀の匙 Silver Spoon(1) (少年サンデーコミックス)」も大好きなんですが、子供に読んで欲しいのはまずはハガレンの方ですね。
錬金術が使える世界があればいいなという妄想を膨らませてくれる素晴らしい漫画だと思います。
バクマン
ジャンプで連載されていた時は、「漫画家になる」という地味な設定に食わず嫌いをしてしまって、読んでいませんでした。
それから時が経ち、嫁が読んでいたので、手にとってみてびっくり。メチャクチャ熱い漫画でした。
漫画を作るというのはどういうことか、週刊連載をするとはどういうことか、この漫画を見てわかりました。
子供が漫画を読むにあたって、その作品を作っている裏側をちゃんと知って欲しい。
ものづくりの現場にはたくさんの人が絡んでいて、みんなそれぞれ思いを持って作っている。
そんな世界を知って欲しいなという思いがあります。
はじめの一歩
最新刊まで追えていないんですが、117 巻まで出ているんですね。
はじめの一歩。
僕の中学時代の思い出です。本当に熱くて夢中になって読んでいました。
友達の家にその時最新刊まで全部揃っていたんですね。
6 人くらいで集まって、ロクヨンの大乱闘スマッシュブラザーズをやる人と、漫画を読む人で入れ替わりながらずっと遊んでいた思い出があります。
一歩のあきらめの悪さ、その強い精神が羨ましい。ムキムキになった筋肉が欲しい。色々な憧れを抱いた漫画です。
子供がボクシングをやり出すことはまずないかと思うんですが、ひたむきに一つのことに向きあう精神を一歩から学んで欲しいなと思っています。
ピアノの森
ピアノを弾く姿が美しくて、僕もピアノがやりたくなった漫画です。
高校生になっていたので、教室には通うことはしませんでしたが、キーボードを買って一人で練習したのもいい思い出です。
今では全く弾けませんけど。
ピアノの森のすごいところは、本当に美しいピアノを聴いているかのような錯覚をさせられる、その描写力です。
視覚で聴覚をくすぐられるような心地の良い感覚がありました。
僕の音楽の世界を広げてくれた漫画です。
ヒカルの碁
流行りましたよね、囲碁。
ゲームボーイアドバンスでゲームも出ていたりしました。
天才棋士の幽霊に取り憑かれた少年が囲碁に興味を持ち、愛し、一流棋士になっていくまでの物語。
囲碁自身ももちろん面白いのですが、主人公ヒカルが少しずつ大人になっていく成長過程が面白いです。
囲碁も将棋もチェスも麻雀も、ボードゲームを我が子と一緒にやりたいなー。
ピンポン
はい、大好きです。
絵柄であったり、一人一人の会話の間だったり、漫画から滲み出る静かで、優しい世界観が大好きです。
高校の頃、映画のピンポンを見て卓球がやりたくなりました。
最近アニメも見て感動しました。
でもやっぱり原作の漫画が一番好きです。
何度も何度も読み直してます。
テーマは「才能」と「心から楽しむ」。
主人公のライバルが才能を開花させ、主人公は自分と比べてしまって一度卓球から足を洗います。
それでも卓球が大好きで、舞い戻ってきます。
才能のないものとあるもの、それは生まれ持ったもので人それぞれ。
でも、大切なのはスポーツを心から楽しむこと。
それに勝ることはない。
そんなメッセージを受け取った気がします。
ベイビーステップ
なぜこの漫画が、僕が中学生の時になかったのか。
中学 1 年生となって部活に入った時にこの本に出会いたかった。
マジで悔しくなった漫画です。
スポーツを本気で始める全ての少年少女にこの本を送りたい。
スポーツに限らなくても別分野でも絶対に通用する「上達するための思考法」がこの本に詰め込まれています。
テニス漫画です。主人公のえーちゃんは元々真面目な優等生キャラ。
ちょっとした出来事からテニスを始めるのですが、高校生から初めて 3 年生の時に全日本に出場するまでになります。
そしてプロを目指します。
もちろん才能が必要な部分も多分にあるでしょう。
でも特筆すべきは、えーちゃんの思考法にあります。
上手くなるには考えて考えて考えて、めちゃくちゃ考えて練習しなくちゃいけないんだということを強烈に発してます。
とにかく監督やコーチの言うことを黙々をこなしていく練習をしていた中学校の自分をこの漫画本でぶん殴ってやりたい気持ちにさせられました。
試合に向けてのメンタルの持って行き方、日々の練習方法や取り組み姿勢に至るまで、あらゆるページが実世界の部活の参考になります。
もし僕が中学校の教師で、運動部を担当するとするなら、全員に絶対に読ませます。
我が子がスポーツを始めるときは、絶対に読ませます。
これだけはどうしても読んで欲しい。
その後のスポーツ生涯を左右する漫画だと思っています。
本当に!
BECK
バンドの漫画。
この漫画も「ピアノの森」と同じように画を目で見て音が聴こえてくるレベルで惹き込まれます。
BECK を読んでギターを買った人、たくさんいると思います。はい、僕です。
天性の歌声を持つ主人公。
高校生から世界でツアーをするまで波乱万丈な生き方になりますが、熱いです。とても熱い。
妻とロックインジャパンとかカウントダウンジャパンとか何回か行ったことあるのですが、子供とも一緒にいつか行きたいなーと思ってます。
BECK もちゃんと読んでもらいたいです。
マスターキートン
とにかくいろんな雑学、知識をこの漫画から得たと思います。
本当に僕の世界を広げてくれた一冊です。
あと、普段は冴えない人に見えて、実は超すごい人だったと言う設定、大好きなんですよね。能ある鷹は爪を隠す的な!
また、舞台が冷戦時代なので、冷静の雰囲気を少しだけ触れることができると思います。
弱虫ペダル
自転車競技の話です。
熱い。
とにかく熱い。
熱すぎて火傷しそうなほど熱い。
まきちゃん大好き。勝つためにあらゆる努力をする御堂筋も大好き。
一人一人のキャラが濃すぎる気がしますが、ストーリーの熱さには敵いませんね。
ロードバイク買いそうになりましたけど、自分には扱いきれないと思ってまだ買ってません。
ワンピース
アイウエオ順にしたら最後は定番のワンピースになっちゃいました。
それでも大好きです。
見たことのない世界を見るために冒険する。熱いじゃないですか。
夢が詰まっていると思います。
それぞれのストーリーも細かく練られていて、一部読者には「お涙頂戴」とか批判されていたりもしますが、それがなんだっていうんですか。
普通に感動します。泣けます。
ちゃんとキメるところでのセリフがカッコいい。新しい島にいく時にめちゃくちゃワクワクする。
アラバスタ編が一番評価高いようです。僕も好きです。
でも、空島編が一番好きです。
モンブラン・ノーランドと時を超えた約束を果たす。
地上と空の上で想うは一つ。感動しました。
僕が小学生の頃からずーっとやってますけど、僕が死ぬまでに綺麗に完結して欲しいなと思っています。
以上
思っていた以上に、たくさん書きました。
上記で挙げた以外にもたくさん漫画本を読んできましたが、本当に自分の目線を変えてくれた漫画本を思い出しながら書き出して見ました。
明るい漫画、暗い漫画、たくさんありますが、漫画には夢が詰まっています。一つ一つの漫画に一つの世界が広がっています。
読めば読むほど、いろんな世界を旅することができる。素晴らしいですね。
20作品のどれか一つでも誰かに興味を持ってもらえたら幸いです。